ミックスダウンのレッスンしてきました
先日、ミックスについてのレッスンをして欲しいとの問い合わせがあったので、実際にレッスンしてきました。ミックスのレッスンというのは初めてだったので、自分的に何を教えて良いものやらという感じでしたが、色々考えた結果、こんな内容をレッスンしてきましたという事をある程度書いてみようかと思います。
音の聞き方
まず初めにこれです。モニタースピーカーの置き方、モニタースピーカーから出た音をどう聞くか、どのくらいの音量がベストか、ヘッドフォンは何に使うのか、などです。音をモニターする事が何においても一番重要です。ミックスする事は音を聞く事ですから。
音を理屈に沿って正しく聞く、というのはもの凄く重要です。
モノラル、ステレオの関係性
これは結構軽視されがちなポイントかと思っております。
ミックスにおいては、色んな場面でモノラルとステレオという概念が出てきます。例えば、モノラルトラック、ステレオトラック、バスのまとめはモノラルにするのかステレオにするのか、リバーブセンドのモノラルとステレオの関係、プラグインはモノラルかステレオか、など。
モノラルかステレオかをキチンと区別して考える事は実は意外と重要なんです。
ルーティングやメーターの見方
信号の流れを把握して、各トラックなんかに付いてるメーターはどの部分のものを表示しているのか、プリやポストとはいったい何か、などです。この信号の流れというのはこれまた非常に重要で、音作りやエフェクターの掛け方において深くかかわってきます。
このルーティングをはっきり把握していないと、そもそもミックスが出来ません。
フェーダーとパンのみでバランスを取る、その組み立て方
ミックスにおいて、これが命といっても過言ではありません。ここをもう延々とやりたいくらいです。
それぞれのトラックは、曲中において各々の役割がある訳です。明確に役割を把握して、その役割にそって適切にバランスを取っていく手順です。なんとなく気の向くままバランスを取るだけでは曲を組み立てられません。
この音はいったい何の役割で何に分類されるのか、というのを曖昧にしてる人は意外と多いのではないかと思ってます。
バランスを組み立て終わった後からする事
ミックスは順序立てて組み立てる事が重要です。エンジニアはさくさく適当にやってるようで、実はちゃんと順序よく段階を踏んでミックスしていきます。バランスがある程度取れた段階から、その曲の方向性や、EQ、コンプ、リバーブなどをどう考えて使っていくのか、などです。
EQ、コンプ、リバーブの使い方のセオリー
EQ、コンプ、リバーブなどにはある程度のセオリーがあります。このセオリーを守りつつ、崩すべきところは崩すのです。基本的な設定とは何なのか、そしてそれはなぜそのような設定になっているのか、などをそれぞれのエフェクターの動作を踏まえて説明します。
だいたいこんな感じの事をみっちり1日やりました。なんか見るからに地味な内容ですね笑
でもそうなんです。ミックスというのは全部が地味です。一気に音が良くなる魔法のテクニックや機材などありません。地味な事を地味にこなして、基本に忠実、無駄な事を一切しない、一番近道を選ぶ、という事を積み重ねて、良いミックスが出来上がるのです。